新年のご挨拶 理事長 橘髙恵子
新年あけましておめでとうございます。
年の初めにあたり、皆々様のご健康とご多幸をお祈り致します。本年もよろしくお願いいたします。コロナ禍で何かと制限の多い中、皆様はどのようなお正月を過ごされたのでしょうか。
昨年は世の中が一変しました。社会全体、そして多くの障がい者団体も会合やイベント開催の機会を失い、それぞれの活動を自粛・縮小せざるを得なくなりました。
私たち聴覚障がい者は音声情報から疎外され、速報ニュースなどが素早く届かず、また、マスクで口元や表情が読み取れず、一層コミュニケーションがとりづらくなりました。平常時、緊急時にかかわらず、テレビの字幕付与など「音声情報をわかるに」。今後も啓発に努めていかなければなりません。
昨年の協会の事業を振り返ると、2月には1年かけて準備した大阪府中途失聴・難聴者福祉大会が直前で中止になりました。とても、無念でしたが、致し方ありません。定例総会は対面での開催がかなわず、皆様の書面評決へのご理解とご協力で成立、審議を終えることができました。感謝申し上げます。そのほか、例会や、女性部行事なども中止が多くありました。
6月からは約6ヶ月の要約筆記者養成講座がありました。慎重に感染予防対策を取りながらの開催でした。両コースで20名の方が修了し、今年2月の統一試験を受験されます。是非とも、合格して大阪府の登録要約筆記者として活動されることを期待しています。
最近はホームページを通じて当事者からの協会活動や入会の問い合わせ、要約筆記者派遣事業に関する問い合わせが多くあります。ホームページをみて同障者の存在を知り、協会に興味を持って問い合わせてこられます。「周りに難聴者がいなくて…」「きこえないことを周りに理解してもらえなくて…」と。まだまだ、府下には一人ぼっちで悩んでいる難聴者がたくさんいると推測できます。一人でもそういった方とつながり、お役に立てるよう、今年も一層、ホームページなどによる充実した情報提供に努めていきます。
明けて2021年、協会は本年も、中途失聴・難聴者の社会参加促進、意思疎通支援の充実に努めてまいります。協会活動も新しい生活様式に考慮して、新しい活動の形を考え、運営していくことを検討してく必要があると考えます。多少従来と違った形の運営になり、皆様も戸惑われることもおありでしょうが、よろしくお願いいたします。このようなご時勢でも、いえ、ご時勢だからこそ、中途失聴・難聴者が笑顔で元気に繋がれる場を提供していけるよう努めてまいります。
コロナ感染拡大収束への道のりは長くかかりそうですが、一日も早く平穏な日々が戻ることを祈るばかりです。今年も協会活動にご理解、ご支援、ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。